<たまきさんより蛇足的解説>
高校を卒業して大学生になった龍麻と如月。理系で同じ研究室。京一は・・・なにやってんだろう?
以下本文です。18歳以下の方と男同士はね・・・って方は戻った方がいいよ☆
「1時間以内には絶対終わらせるから。本当にごめん、龍麻。
京一!お前、ここでおとなしくしているんだぞ」
如月は眉間に皺を寄せたまま細胞室へと急いだ。
今日はこのあと三人で遊ぶことになっているのだが、
如月にどうしても今日中に終わらせねばならない実験ができてしまった。
珍しく約束の時間通りに来た京一が時間潰しがてら二人の研究室を覗きにやってきている。
京一の、龍麻への気持ちに薄々気づいている如月は、
そんな彼を龍麻と二人きりになんてしたくないのだ。
そんな如月の心配をよそに、龍麻は京一を実験室の中へと促す。
「こっち。はいって。案内するよ」
室内に入ると黒い実験台が目に入った。
棚の上には茶褐色のビンが整然とならべられている。
龍麻のカーキのTシャツからのぞく、少し日に焼けたうなじが妙にセクシーで、京一はどぎまぎする。
「でもなんかかっこいいなー。怪しげな薬品とかごろごろしてんだろ?」
龍麻から目をそらし、京一は興味津々といった様子で物珍しそうに実験室内を見回す。
「ねえ、ひーちゃんはいつもここで実験してんの?」
「うん、だいたいね。でも細胞室の方が多いかな」
「サイボウシツってなに?」
「無菌状態で作業しなきゃいけないときとかに使う部屋だよ」
「むきん?」
「この空気中って、きれいに見えるけど実は目に見えない菌がうようよしてるんだ。
俺たちが扱ってる細胞とかは結構弱くって、そういうやつらにだめにされちゃうことがある。
こういうとこで実験してると菌も入り放題ってことだよ。そんなの、困るだろ。
だからクリーンベンチっていう特別な装置の中で操作をするの。
クリーンベンチの中は無菌状態に近いんだよ。
もちろん、操作する俺の手もエタノールでびしょびしょにして消毒するんだ。
ちょっと手ぇだして」
「ひゃっ!つめてえッ!」
龍麻はエタノールを京一の両手に吹きかけた。
アルコールの気化熱が京一の手から体温を奪ってひんやりした心地よい冷たさが残る。
「はい、きれいになりました。気持ちいいだろ?」
「熱いときとかいいかもなあ・・・あっ、これちっちゃくってカワイー」
京一は実験台の上に出しっぱなしにしてあった小さな試薬ビンをつかんだ。
「あ、京一それさわっちゃ駄目」
「ちぇッ。けちだなー」
背後から手を回して京一の手から試薬をもぎ取る。長くて細い指。桜色のきれいな爪。
「おとなしくしてなさい」
そういって捕まえた手を離さない。人がいないのをいいことに、
龍麻は大胆にも京一を背後から抱え込んでこめかみにそっと口づける。
京一はくすぐったそうに首をすくめ、まつげを伏せて恥ずかしそうに尋ねる。
「もうみんな帰っちゃったの?」
「・・・うん、土曜日のこの時間はいっつも俺たちしかいないんだ」
「そっか」
龍麻は京一の腕をつかんでからだの向きを変えさせ、二人は向かい合った。
色素の薄いブラウンの瞳を、龍麻はとても美しいと思う。
優しく頬をなでて、静かにキスを交わす。秘密の、キス。
「・・・れかきたらやばい・・・よ」
「・・・ん・・・」
やばいといいながらもどっちにもやめる気なんてないから、ずるずるとキスは続く。
笑いながら、くすぐったくて照れくさいキスをくりかえす。なんども、なんども。
「あッ」
シャツをたくし上げられ素肌を愛撫された京一は抵抗した。
「だめだよ・・・如月が来たらどーすんだよッ・・・」
「でももう俺止めらんないよ・・・」
手を引っ張られて龍麻自身に触れさせられる。ヤツはすっかりその気になっちゃってる。
これをここで放り出しちゃったらかわいそうかも・・・。
「でも・・・だめだよ」
「京一っ」
龍麻はあたりを見回していたが、ひとつの小さなドアを見つけて京一を引っ張っていく。
「ち、ちちちょッと、ひ、ひーちゃ・・・」
「しっ」
ドアを開けると、いやがる京一を力ずくで押し込み、自分を滑り込んで後ろ手に鍵を閉めた。
「ここなら・・・いいだろ?」
薄暗い部屋のなか、机の上に押し倒され、強引にくちづけられる。
龍麻の乱暴な舌が口の中で暴れまわる。
「・・・んッ」
いつのまにかシャツの前をはだけられ、乳首に触れられる。
からだがびくんと波打って、薔薇の唇から甘い吐息がもれる。
京一はたまらなくなって龍麻の後頭部に腕を回して唇に吸い付いた。
逃げる龍麻の舌を追いかけ歯列をなぞるようにしてきつく求め合う。
熱くてとろけそうな感覚に夢中になっている間に京一のジーンズは剥ぎ取られてしまった。
「あふッ」
急にペニスを握られ反射的にからだを起こすが、龍麻に左足を持ち上げられバランスを失う。
龍麻は唾液で湿らせた指で京一の後ろの方を円を描くように愛撫した。
「あッ・・・」
「この前みたいに急に入れると痛いだろ?」
耳元で囁きながら、丁寧に、優しく、揉んでやる。
京一は瞳を閉じて龍麻の指を感じている。指の動きに敏感に反応して腰が揺れる。
上気した京一の顔はいつもにも増してとても魅力的だ。
「・・・イたッ」
「2本も入っちゃったよ・・・これならいけそうかな」
京一の中で龍麻の奇麗な指が暴れる。痛みに似た感覚が大脳を支配する。
耳に感じる呼吸がだんだん早くなっているのがわかって京一ももっと興奮する。
「・・・んふッ」
龍麻の舌は耳、顎のあたりから首、鎖骨を通って、白い肌にピンク色の跡を残しながら
やっとのことで勃起した乳首にたどりついた。
唇でつつみこむようにして優しく舌で転がす。
ときどき歯で噛んだり音を立てて吸ったりして驚かすことも忘れない。
感じやすい京一は刺激のたび腰を浮かせて応答する。
「あッ」
龍麻はそんな京一が可愛くてたまらない。
「・・・ちょっとまってて」
龍麻は指をぬくとズボンをおろして一気に京一に挿入した。
「ひッ」
「いたいの?」
様子をみながら少しずつ揺すりあげる。京一はあまりの痛さに力んでしまう。
しがみついている指が、龍麻の褐色のなめらかな背中にめりこむ。
「だから力入れちゃ駄目だってば」
「・・・ん・・あああ、ああ、ああ、ああッ・・・」
肉が擦れて、痛みが走る。最初は我慢しなくちゃ。だんだんそのうち、よくなるはずなんだ。
「あひッ」
入れられたままペニスも玩ばれる。痛みと快感がごっちゃになって頭がおかしくなりそうだ。
「いいっ・・・もっと・・さわ・・てっ」
「気持ちいい?まだ?」
「・・・ん・・・んああッ」
不意にもう片方の足を持ち上げられて京一はわめいた。
少しの動きでも今の京一には一大事だ。頭に血が昇って何も考えられない。
両足の膝の裏を持ち上げられ、スタンバイOKとばかりにどんどんつきあげられる。
胎児のポーズに近づいて、さっきよりずっと奥まで龍麻が侵入してくる。卑猥な音が部屋中響き渡る。
「あっ・・・あん・・あ・・あ・・・あ・・」
ふと、規則的な痛みのなかから、少しずつ、快感が流れ出してくる。
「・・・こえ・・・出した方が・・・感じる・・よっ」
「・・・でもっ・・・あ・・・あっ・・ああああああああッ」
頭ではわかっていても一度出してしまった声はもう止まらない。
あまりの気持ちよさに自分でもびっくりするほど高い声が漏れてしまう。
「ああ・・・あ・あ・あ・あ・あ・あ・・・あああっ」
「・・・きょ・・・ちの・・・イクとこっ・・・みたいっ・・・」
「ひっ、ひー・・・ちゃっ・・・・あっ・・あっ・・あああっ」
ものすごい快感が京一を襲う。壊れてしまいそうだ。龍麻が容赦なく入り込んでくる。
頭の中が龍麻でいっぱいになる。龍麻、龍麻、龍麻・・・
「・・すきッ・・・だ・・・きょ・・いち・・・いっしょに・・いこっ・・」
「ひーちゃ・・あんッ・・・イっちゃううっっ・・・ああああッ」
「龍麻?京一?おい、一体どこにいるんだ!?」
不機嫌そうな如月の声が聞こえてくる。
ぐったりと抱き合ってキスしていた二人は思わず息を潜め、顔を見合わせて小さく笑う。
「いなくなった隙にうまく出て行かなきゃ」
「そうだな。早く服着ろよ」
龍麻は京一のボタンをはめるのを手伝ってやる。
「・・・ありがと」
京一は抱きついてねちこいキスをする。
「こんなことしてる場合じゃないの!」
「あっひーちゃん!」
京一は龍麻の褐色のお腹に白いものが張りついているのを見て顔を赤らめた。
「やべー、これ見つかったらオオゴトだよ」
「よっしゃっ、こういうときは、これだろッ?」
「うわっ、つめてー」
京一は龍麻のお腹をガーゼで拭きとって、
「ハイッ、キレーになりましたッ!」
おしまい
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