□■□クリスマスは君と一緒に□■□





しょうがない。
無視することはできない・・・。
俺が立ち止まると、小蒔が走ってきて目の前に回り込んだ。

「ひーちゃん!なんでここにいるの!?京一は!?」

困ったな。知らないふりしとくか。

「京一?なんで?知らないよ」
「もー京一のやつ!退院おめでとうパーティーするからひーちゃんを迎えに行けって言ったのに!」
「小蒔ったら・・・。ちょうどよかったじゃないの、龍麻に会えて」
「そうだけどさー。でも京一、どこ行っちゃったんだろッ!?」

そのパーティーには京一も来るという。
てことは京一のお迎えをすっぽかしたのもばれるわけで。
理由いうのも嫌だしなあ。
俺が壬生を好きっていうのは多分薄々気づいてるんだろうけど・・・。
まあしょうがない。
そのパーティーに付き合ってやらなければならない。
俺の退院のお祝いでもあるし、
もう小蒔の声に立ち止まった時点で俺の運命は決定してたのだ。

途中で帰ればいいや。
10時までに・・・。

体が万全じゃないせいか酒がよく回る。
シャンパン程度で酔いはじめ、
そのあとはみんなが止めるのも聞かずに延々一人で飲んでいた、らしい。
記憶がない・・・。
俺が記憶を取り戻したのは・・・
次の日。

俺は顔が真っ青になったがもう遅い。
とりあえず立ち上がり・・・トイレで吐いた。
最悪だ・・・。


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