■鏡の中の…■


 天気の良い土曜日の午後。

一日の授業が終わって帰宅部組は帰り仕度を部活組は部活の準備に教室中が騒がしい。

「ひーちゃん、ラーメン食って行こうぜッ!」

いつものように京一が龍麻をラーメン屋へ誘う声が教室中に響き渡る。

「悪い、今日はダメなんだ。みんなで行って来いよ。」

「んだよぉ〜〜、ひーちゃんが行かねェなら俺も行かねェから一緒に帰ろうぜ?」

京一が少し拗ねたように唇を尖らせる。

「ったく、しょうがないなァ・・・じゃ、俺の家で昼飯にするか?」

そんな京一を可愛いよな等と思いながら苦笑するしかない龍麻だった。

「えッ!? 良いのか? 何か用事でもあったんじゃねェのか?」

とか言いながらも京一は既にその気である。

「用事って言ってもこの前買ったものが届くだけだから別に構わないよ。」

そうして二人は仲良く学校を後にした。

 

 

 

 ピンポ〜ン♪

龍麻がありあわせの物で作った昼食を二人で綺麗に平らげた時に玄関のチャイムが軽やかに来客を告げた。

「あ、やっと着いたみたいだな・・・」

そう言って龍麻はサイドボードから印鑑を取り出すと玄関に向かって行く。

京一は興味津々と言った顔で玄関を覗きこむとそこには龍麻の身長よりも大きい箱があった。

龍麻が荷物を運んできた業者が差し出した伝票に受け取りの印鑑を押すと『毎度!』と言って出て行った。

「ひーちゃん・・・何買ったんだ?」

京一の問いに『直ぐに判るよ』とだけ言うと届いたばかりの荷物を部屋の中に運び込む。箱の周囲に張り巡らされているテープを剥がし、箱を外すと中からエアクッションに包まれたものが出てきた。

「あッ!ひーちゃんそのプチプチは破らないでくれよ!」

龍麻が勢い良くエアクッションを破ろうとした時、京一からストップがかかった。

「なんで?」

「それ潰すの好きなんだよッ。」

京一から意外な答えが帰ってくる。

「判ったよ。じゃ、そこからカッター取ってくれ。」

龍麻が笑いながら受け取ったカッターナイフでエアクッションを破らないように止めているテープを切り裂くと中から全身が映る大きな鏡が出てくる。

「ほら、これで良いんだろ?」

京一にエアクッションを渡すと嬉しそうに潰し始める。

「で、んなデカイ鏡買ってどうすんだ?」

「どうするって・・・そりゃ、使い道はいろいろあるだろ?」

ニヤッと龍麻は笑ったが、幸か不幸かエアクッション潰しに熱中している京一はそれに気付かなかった。

不意に後から押し倒されて床の上にうつ伏せに組み敷かれてしまう。

「うわッ!? 何すんだよッ!!」

突然の事に驚いた京一がジタバタと暴れる。

「ん? 鏡の使い道を知りたいんだろ?」

暴れる京一をものともせずに着ているものを全て剥ぎ取ってしまう。

 

 

 

 首筋から背骨に沿って舌を這わせるとビクッと大きく身体が反返る。

「ひー・・ちゃ・・そこはダメ・・だって・・・」

そう、実は京一は背中が異常に感じ易いのだった。

以前何気なく後から責めた時に気付いたのだが、その体位では折角の良い顔が見れない。そこで先週の日曜日にデパートで買い求めてきたものが今日届いたのである。

背中への愛撫を続けていくうちに京一から抵抗が無くなる替わりに艶っぽい喘ぎ声が漏れてくる。

龍麻は頃合を見計らって、鏡の正面に移動すると京一の身体を抱き起こす。

「ほら、目を開けてみな。」

「?」

京一が何の事だろうと思って硬く閉ざしていた目を開く。

「なッ!?」

カッと頬を紅くして顔を背けてしまう。

開いた目に映ったのは両足を大きく開いた格好で龍麻に抱かれている自分の姿。

「ちゃんと正面向いてないとダメだよ・・・」

顎を掴むとぐいっと正面を向かせる。

「京ちゃんの良い顔が見れないだろ?」

優しい声音で耳元に囁く。

「・・・ぜッ・・てェ・・や・・」

「そう? でも、もう欲しいんじゃないの?」

いぢわるく入り口を焦らすように突つく。

「アッ・・ん・・んん・・けど・・・や・だッ!」

「言うこと聞かないとこのままだよ?」

何度もそこを撫でては突つくことを繰り返す。

その度に京一の身体は小刻みに震える。

「う・・ぁ・・・今日の・・ひーちゃ・・・いぢわ・るだ・・」

「京ちゃんが可愛いから悪いんだよ・・・」

とは言うものの龍麻自身もそろそろ入れたくてうずうずしているので、譲歩案を出してやる。

「仕方ないな・・・目を閉じていても良いから正面向いてくれるかい?」

「・・・・・・・・ん。」

少しの躊躇いの後で小さい声で答える。

京一の頬に背中越しのキス。

龍麻は両手で京一の身体を抱え上げるとそっと自分の上に降ろして行く。

自分の重さでいつもより深く貫かれる。

「ッんんー・・・はァ・・」

繋がったところから全身に広がる痺れにも似た快感に硬く閉じた目から涙が流れ落ちる。

「ふぅ・・・ホントに良い顔するよなァ・・・」

自身を全部納めてから一つ息を吐き出すと鏡に映っている京一の表情を楽しむ。

「動くぞ、良いか?」

問いかけに京一が小さく頷くのを見てからゆっくりと腰を使い始める。

浅く深く、時には焦らすように・・・

龍麻の愛撫と内部を掻き乱される動きは的確に京一を絶頂へと誘う。

「・・ひー・・ちゃん・・俺も・・・イきそう・・・」

甘えた声で更なる刺激を強請る。

「あぁ・・良いよ。」

京一の願いを叶える為にグッと強く腰を衝き入れる。

「あああーーーーーーッ!・・ふぁ・・ひーちゃん・・・」

瞬間目の前が真っ白になる。

 

 

 

 静まりかえった部屋の中でぐったりと背中を龍麻の胸に預けたままの姿勢で京一が呟く。

「・・・ひーちゃん・・もう、満足したんだろ?」

かなり拗ねた、けれどどことなく照れくさそうな表情で俯いている。

「ん?あぁ・・・凄く良かったよ。」

首筋に触れるだけのキスを何度も繰り返す。

「なら!・・俺の中から出て、その鏡退けてくれよッ!!」

京一が自分で立ち上がろうにも龍麻に抱きしめられたままでは何も出来ない。

「いやだ!もう少しこのままでいたい。それに・・・立てないだろ?」

意地悪くニヤッと笑う。

「う・・・ホンットにいぢわりィぞッ!!・・ってオイッ!?」

自分の中の異変に気付いて慌てて龍麻の腕を振り払おうとする。

「・・・・・・・・・・どうせ明日は休みだし、このまま二回戦目に突入しようか?」

 

END


 

・・・・・・・・・・・・・自爆装置スイッチオンッ!!

なんかエライものになってしまったような(^^;A

たまきさん、こんなしょうもないものしか書けない俺を許して(爆)




▼たまきさんのコメント▼

エッチですー!!
純情な(ここ強調ね)わたしは顔が赤くなっちゃいますー!
京一がエッチー。
しかもひーちゃんがオニー!!
いやんステキですー!
翔子さんありがとうございました!!
1000ヒット踏んでよかった!


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