□■□クリスマスは君と一緒に□■□





やっぱりクリスマスは壬生と過ごしたいよな。

俺はそう思って、たか子先生にお礼を言って、
京一が来る前に病院を後にした。
京一にクリスマスは壬生と過ごしたいなんて言えないもんな。


電車を乗り継いで、拳武館高校に着く。
ごっついのや殺気を感じるようなのがたくさんいる・・・。
みんな裏の仕事に携わってんのかなあ?
俺はその中でも怖そうじゃない生徒に絞って話しかけ、
壬生がまだ学校にいると知って、校門で待つことにした。

さむいなあ。
病み上がりには特につらいなあ。
色が無くなった指先に息を吐き掛けるがちっとも暖かくならない。
壬生、手袋でも作ってくんねーかな・・・。

「・・・龍麻?」
「うわ!壬生!」

壬生がいきなり目の前に立っている。

「・・・どうしたんだい?こんなところで」
「その、お前を待ってたんだよ」
「僕を?・・・どうして?」
「き、今日は、その、クリスマスだろ。一緒に過ごしたいなって・・・」
「僕と・・・?」
「そう。壬生と」
「・・・龍麻。悪いけど、今日はこれから仕事なんだ」

し、仕事だって?
俺と壬生のアツアツクリスマスは・・・?

俺はとっさに叫んだ。

 A 「仕事なんて行くな!」
 B 「終わるの待ってるよ!」


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